国立歴史民俗博物館友の会 本文へジャンプ
会員による会員のための見学会
利根川の旧河岸
「木下まちかど博物館めぐり」
実施年月日 テーマ 案内 備考
2007年
9月
16日(日) 木下まちかど博物館めぐり 牧野光男会員
地元:
「木下まち育て塾生」
   

木下はかつて利根川水運の河岸として繁栄した町である。手賀沼の水が利根川に流出する六軒堀との合流点にあり、材木を下ろしたのでその名があるといわれている。江戸時代には利根川の3社詣での遊覧船「木下茶船」の発着所として江戸まで名が響いていた。そこには旧家の蔵や社などが残されていて、その繁栄を偲ぶことができる。
木下万葉公園は眺望もすばらしく、その上10万年前のものといわれる国指定天然記念物「木下貝層」の露頭箇所があり、見ごたえのある公園であった。
 ◇木下のまちかど博物館である瀧田、吉田、武蔵屋は個人所有のものをリクエストがあったときに特別に開館して
   いるので,事前に申込みが必要です。
 ◇案内をいただいた「木下まち育て塾生」は3年前に結成され塾生は約30名で、常時10名が活躍しているとの
   こと。 今後の課題として、市と協議をしてまちかど博物館を常時入場可能にしたいとの説明をいただいた。
 
                          
吉岡まちかど博物館

吉岡家は木下河岸の問屋で名主を務めていた。明治期は蒸気船経営で銚子まで銚港丸を、後には航路を拡大して東京までの直行便を運行した。
現在の蔵は明治24年に上棟の棟札が残されている。土蔵の復旧については木下まち育て塾生、東京電気大学の先生と学生たち、地元の専門職など多くの人の協力で完成し、平成16年10月に開館。水運関係資料
が展示されている。
木下万葉公園の貝層

公園の端の木下貝層は、13万年から8万年前の氷河期と氷河期の間の温暖な時期に関東平野が海底に沈下し、生息していた貝類が最終氷河期による海底の低下と陸地の隆起によって貝化石を含む地層となり私たちの眼の前に現れている。平成14年に国の天然記念物に指定された。
上町観音堂

観音堂に安置されている「銅造十一面観音立像」は県指定有形文化財である。高さ50.6cm、鎌倉時代後期の特徴をよく表している。江戸時代中期、他所から移されたと伝えられている。柔和な表情、ふくやかな体部表現で優雅な像であるという。8月9日に開帳される。