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★ 歴博友の会・明大博友の会共催講演会
 

特別講演会           

   新『古代東国論』 

5月24日(土) 国立歴史民俗博物館 講堂

人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館館長 平川 南

                         
一部立ち見が出るほどの満員の講演会であった。2時間があっという間に終わった感がした。
講演会終了後に平川館長を囲んで交歓会を行なった。約30名の参加者がレストラン「さくら」で、館長や他の先生方と共に楽しい時間をすごした。

講演要旨

 古代の中央集権国家のもとでは、全国画一的な統治が行われ、東国・西国という設定はなかっただろうか。東国と西国の違いがあるとすれば、どのようなものか。
 また、ミヤコビトがアズマビトを蔑むようになるのはいつ頃からか。なにゆえか。
朝廷は、東国兵を防人・鎮兵という形で西に東に派遣し、渡来人を集中的に東国、そのうちでも特に東山道諸国に配置させた。ヤマト朝廷が東国を軍事的・経済的基盤としたことが、やがて東国の軍事的・経済的および文化的な自立を生み、結果的に機内の朝廷から東国の鎌倉幕府へと政権交代を実現させたといえるのではないか。「古代国家と東国」というテーマについて、新たな出土資料から検証し、新しい見解を提示してみたい。